1994年レポート
第34回 「言葉」
- 2005-04-08 (金)
- 1994年レポート
- 開催日時
- 平成6年10月28日(金) 14:00〜17:00
- 開催場所
- KDD目黒研究所
- 参加者
- 広野、鈴木、関、竹内、奥田、久能、田中、尾崎、西村、木内、藤井、鈴木(ヒ)、ONTA、望月
討議内容
今回新たに7人のメンバーが人間文化研究会に参加して下さいました。田中様は、1921年生まれ、この研究会においては最も年長者ではありますが、いまなお現役で、人間関係研究所の所長をなさっていらっしゃいます。中国各地を転戦し、その中で生と死の境を何度か経験されたそうです。同じく人間関係研究所から尾崎様、西村様も参加して下さいました。尾崎様は30数年間石油関係の会社で働いていたそうです。西村様は、お米の歴史については相当長い間研究をされており、米飯主食文化の良さを広めようと様々な活動をされているとのことです。木内様は、津田塾大学4年生のお嬢様で、やればできると言うポジティブな信念を持っておられ、何事にも生き生きと取り組んでおられるようです。現在は、卒業論文として、外国人労働者、特にフィリピン人の行動について研究されているとのことです。藤井様は、大阪ガスエネルギー文化研究所に勤務されております。好奇心旺盛な方で、何でも趣味にするのが趣味だと言うことです。体力には自信があり、体力年齢としては17才ぐらいだとの評価を得ているとのこと。鈴木ヒロ子様は、日本情報システム・ユーザー協会に勤務されていらっしゃいます。ユングとの出会いが人生において大きな影響をもたらしたとのことで、現在気についての関心が高く、宇宙エネルギーの存在に気付きつつある昨今であるとのことです。ONTA様は、音楽関係の仕事をなさっており、いくつかのコマーシャルソングを歌ったり、外国人の方々とバンドを作って演奏活動をなさっていらっしゃるとのこと。音楽ビジネスにおいて世界一になることが夢とのことです。以上様々な経験と、バラエティーに富むジェネレーションの新しいメンバーの方々が、人間文化研究会に新たなムードを創出され、様々な角度から議論に参加されることを期待しております。
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第33回 「自由」
- 2005-04-08 (金)
- 1994年レポート
- 開催日時
- 平成6年10月28日(金) 14:00〜17:00
- 開催場所
- KDD目黒研究所
- 参加者
- 広野、鈴木、関、竹内、奥田、久能、田中、尾崎、西村、木内、藤井、鈴木(ヒ)、ONTA、望月
討議内容
今回新たに7人のメンバーが人間文化研究会に参加して下さいました。田中様は、1921年生まれ、この研究会においては最も年長者ではありますが、いまなお現役で、人間関係研究所の所長をなさっていらっしゃいます。中国各地を転戦し、その中で生と死の境を何度か経験されたそうです。同じく人間関係研究所から尾崎様、西村様も参加して下さいました。尾崎様は30数年間石油関係の会社で働いていたそうです。西村様は、お米の歴史については相当長い間研究をされており、米飯主食文化の良さを広めようと様々な活動をされているとのことです。木内様は、津田塾大学4年生のお嬢様で、やればできると言うポジティブな信念を持っておられ、何事にも生き生きと取り組んでおられるようです。現在は、卒業論文として、外国人労働者、特にフィリピン人の行動について研究されているとのことです。藤井様は、大阪ガスエネルギー文化研究所に勤務されております。好奇心旺盛な方で、何でも趣味にするのが趣味だと言うことです。体力には自信があり、体力年齢としては17才ぐらいだとの評価を得ているとのこと。鈴木ヒロ子様は、日本情報システム・ユーザー協会に勤務されていらっしゃいます。ユングとの出会いが人生において大きな影響をもたらしたとのことで、現在気についての関心が高く、宇宙エネルギーの存在に気付きつつある昨今であるとのことです。ONTA様は、音楽関係の仕事をなさっており、いくつかのコマーシャルソングを歌ったり、外国人の方々とバンドを作って演奏活動をなさっていらっしゃるとのこと。音楽ビジネスにおいて世界一になることが夢とのことです。以上様々な経験と、バラエティーに富むジェネレーションの新しいメンバーの方々が、人間文化研究会に新たなムードを創出され、様々な角度から議論に参加されることを期待しております。
- 開催日時
- 平成6年9月7日(水) 14:00〜17:00
- 開催場所
- サントリー東京支社
- 参加者
- 広野、塚田、徳永、西山、土岐川、鈴木、竹内、中瀬、奥田、久能、佐藤、望月
討議内容
今回から新たに久能様がこの会に参加して下さいました。久能様は、現在産能大学に勤務されており、企業のメンタルヘルスに係わる仕事に従事されています。趣味は版画で、特に仏像を描くのが終始一貫したテーマであるとのこと。新しい角度からのご意見を斯待しております。
今回からは自由をテーマに話し合った。自由ということを考える前に、不自由さが一体どこからくるかを考えてみると、欲求の満たされなさと関係しているようだ。欲求が自身の能力以上に設定されていると、その欲求を満たそうというとらわれによって不自由さを感じる。ただ、設定された欲求が、自身の本心からやりたいものである場合には、それを満たそうとする行動そのものは、自由であるように思える。冒険家や芸術家が、自身の夢にチャレンジしているその心は、自由そのものであろう。ただ、これらの人が、名声や、金銭的なものを目的にこれらにチャレンジしている場合には、それらに心が捕らわれて、不自由な状態になっているのかも知れない。とらわれなき心が、自由を生み出す源のように思える。
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第32回 「生と性」
- 2005-04-08 (金)
- 1994年レポート
- 開催日時
- 平成6年10月28日(金) 14:00〜17:00
- 開催場所
- KDD目黒研究所
- 参加者
- 広野、鈴木、関、竹内、奥田、久能、田中、尾崎、西村、木内、藤井、鈴木(ヒ)、ONTA、望月
討議内容
今回新たに7人のメンバーが人間文化研究会に参加して下さいました。田中様は、1921年生まれ、この研究会においては最も年長者ではありますが、いまなお現役で、人間関係研究所の所長をなさっていらっしゃいます。中国各地を転戦し、その中で生と死の境を何度か経験されたそうです。同じく人間関係研究所から尾崎様、西村様も参加して下さいました。尾崎様は30数年間石油関係の会社で働いていたそうです。西村様は、お米の歴史については相当長い間研究をされており、米飯主食文化の良さを広めようと様々な活動をされているとのことです。木内様は、津田塾大学4年生のお嬢様で、やればできると言うポジティブな信念を持っておられ、何事にも生き生きと取り組んでおられるようです。現在は、卒業論文として、外国人労働者、特にフィリピン人の行動について研究されているとのことです。藤井様は、大阪ガスエネルギー文化研究所に勤務されております。好奇心旺盛な方で、何でも趣味にするのが趣味だと言うことです。体力には自信があり、体力年齢としては17才ぐらいだとの評価を得ているとのこと。鈴木ヒロ子様は、日本情報システム・ユーザー協会に勤務されていらっしゃいます。ユングとの出会いが人生において大きな影響をもたらしたとのことで、現在気についての関心が高く、宇宙エネルギーの存在に気付きつつある昨今であるとのことです。ONTA様は、音楽関係の仕事をなさっており、いくつかのコマーシャルソングを歌ったり、外国人の方々とバンドを作って演奏活動をなさっていらっしゃるとのこと。音楽ビジネスにおいて世界一になることが夢とのことです。以上様々な経験と、バラエティーに富むジェネレーションの新しいメンバーの方々が、人間文化研究会に新たなムードを創出され、様々な角度から議論に参加されることを期待しております。
- 開催日時
- 平成6年9月7日(水) 14:00〜17:00
- 開催場所
- サントリー東京支社
- 参加者
- 広野、塚田、徳永、西山、土岐川、鈴木、竹内、中瀬、奥田、久能、佐藤、望月
討議内容
今回から新たに久能様がこの会に参加して下さいました。久能様は、現在産能大学に勤務されており、企業のメンタルヘルスに係わる仕事に従事されています。趣味は版画で、特に仏像を描くのが終始一貫したテーマであるとのこと。新しい角度からのご意見を斯待しております。
今回からは自由をテーマに話し合った。自由ということを考える前に、不自由さが一体どこからくるかを考えてみると、欲求の満たされなさと関係しているようだ。欲求が自身の能力以上に設定されていると、その欲求を満たそうというとらわれによって不自由さを感じる。ただ、設定された欲求が、自身の本心からやりたいものである場合には、それを満たそうとする行動そのものは、自由であるように思える。冒険家や芸術家が、自身の夢にチャレンジしているその心は、自由そのものであろう。ただ、これらの人が、名声や、金銭的なものを目的にこれらにチャレンジしている場合には、それらに心が捕らわれて、不自由な状態になっているのかも知れない。とらわれなき心が、自由を生み出す源のように思える。
- 開催日時
- 平成6年6月24日(金)〜25日(土)
- 開催場所
- KDD鎌倉荘
- 参加者
- 古館、山田、広野、西山、塚田、土岐川、中瀬、竹内、安達、佐藤、望月
討議内容
今回は、人間文化研究会としては久しぶりの合宿を行った。多忙の中11名の人達が参加され、深夜まで激しくまた内容の濃い討議を行うことができました。今回から、新たに安達様がこの会に参加して下さいました。安達様は、土岐川様と同じ職場に勤務されており、30代前半という若いエネルギーに満ちた高青年です。趣味は、人をいじめることだそうですが、その話ぶりから想像するに、鋭い洞察の中から、思いやりのあるいじめをやっているのだと思います。人間文化研究会の中でも、さわやかないじめで論客達を悩ませてほしいと思います。
今回は、性をテーマとして取り上げ、討論したが、性なるものがいかにして生まれてきたのかという、生命進化の観点から問題を捕らえるものから、性と人間といった性と精神世界との係わりから問題を捕らえるものまで様々な側面があり、それだけに問題を一つに絞り込むことが難しく、全員が一つの問題意識の中で議論することができにくいテーマであった。しかし、皆さん、性と人生との係わりが強いだけに、活発な意見が交わされていたことも事実である。
性を具体的な形で定義することは難しいが、議論の中で次第にはっきりしてきたことは、性(セックス)と言う言葉の意味していることが、男性にとっては、主として性交の意味しか持たないのに対して、女性の側からすると、性交は、性のもつ意味世界のほんの一部の事柄であって、恋心を抱いたり、自身のこころが高められたりするといった精神世界のものに大きなウェイトが置かれているということである。もちろん、男性にしても、対女性との係わりにおいて、女性が抱く性の意味世界と同じ様な世界を感じているのであるが、男性にとっては、性という言葉の示すものが、動物的な性交の意味あいとしてとらえがちであることは確かなような気がする。
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第31回 「21世紀の遊び」
- 2005-04-08 (金)
- 1994年レポート
- 開催日時
- 平成6年10月28日(金) 14:00〜17:00
- 開催場所
- KDD目黒研究所
- 参加者
- 広野、鈴木、関、竹内、奥田、久能、田中、尾崎、西村、木内、藤井、鈴木(ヒ)、ONTA、望月
討議内容
今回新たに7人のメンバーが人間文化研究会に参加して下さいました。田中様は、1921年生まれ、この研究会においては最も年長者ではありますが、いまなお現役で、人間関係研究所の所長をなさっていらっしゃいます。中国各地を転戦し、その中で生と死の境を何度か経験されたそうです。同じく人間関係研究所から尾崎様、西村様も参加して下さいました。尾崎様は30数年間石油関係の会社で働いていたそうです。西村様は、お米の歴史については相当長い間研究をされており、米飯主食文化の良さを広めようと様々な活動をされているとのことです。木内様は、津田塾大学4年生のお嬢様で、やればできると言うポジティブな信念を持っておられ、何事にも生き生きと取り組んでおられるようです。現在は、卒業論文として、外国人労働者、特にフィリピン人の行動について研究されているとのことです。藤井様は、大阪ガスエネルギー文化研究所に勤務されております。好奇心旺盛な方で、何でも趣味にするのが趣味だと言うことです。体力には自信があり、体力年齢としては17才ぐらいだとの評価を得ているとのこと。鈴木ヒロ子様は、日本情報システム・ユーザー協会に勤務されていらっしゃいます。ユングとの出会いが人生において大きな影響をもたらしたとのことで、現在気についての関心が高く、宇宙エネルギーの存在に気付きつつある昨今であるとのことです。ONTA様は、音楽関係の仕事をなさっており、いくつかのコマーシャルソングを歌ったり、外国人の方々とバンドを作って演奏活動をなさっていらっしゃるとのこと。音楽ビジネスにおいて世界一になることが夢とのことです。以上様々な経験と、バラエティーに富むジェネレーションの新しいメンバーの方々が、人間文化研究会に新たなムードを創出され、様々な角度から議論に参加されることを期待しております。
- 開催日時
- 平成6年9月7日(水) 14:00〜17:00
- 開催場所
- サントリー東京支社
- 参加者
- 広野、塚田、徳永、西山、土岐川、鈴木、竹内、中瀬、奥田、久能、佐藤、望月
討議内容
今回から新たに久能様がこの会に参加して下さいました。久能様は、現在産能大学に勤務されており、企業のメンタルヘルスに係わる仕事に従事されています。趣味は版画で、特に仏像を描くのが終始一貫したテーマであるとのこと。新しい角度からのご意見を斯待しております。
今回からは自由をテーマに話し合った。自由ということを考える前に、不自由さが一体どこからくるかを考えてみると、欲求の満たされなさと関係しているようだ。欲求が自身の能力以上に設定されていると、その欲求を満たそうというとらわれによって不自由さを感じる。ただ、設定された欲求が、自身の本心からやりたいものである場合には、それを満たそうとする行動そのものは、自由であるように思える。冒険家や芸術家が、自身の夢にチャレンジしているその心は、自由そのものであろう。ただ、これらの人が、名声や、金銭的なものを目的にこれらにチャレンジしている場合には、それらに心が捕らわれて、不自由な状態になっているのかも知れない。とらわれなき心が、自由を生み出す源のように思える。
- 開催日時
- 平成6年6月24日(金)〜25日(土)
- 開催場所
- KDD鎌倉荘
- 参加者
- 古館、山田、広野、西山、塚田、土岐川、中瀬、竹内、安達、佐藤、望月
討議内容
今回は、人間文化研究会としては久しぶりの合宿を行った。多忙の中11名の人達が参加され、深夜まで激しくまた内容の濃い討議を行うことができました。今回から、新たに安達様がこの会に参加して下さいました。安達様は、土岐川様と同じ職場に勤務されており、30代前半という若いエネルギーに満ちた高青年です。趣味は、人をいじめることだそうですが、その話ぶりから想像するに、鋭い洞察の中から、思いやりのあるいじめをやっているのだと思います。人間文化研究会の中でも、さわやかないじめで論客達を悩ませてほしいと思います。
今回は、性をテーマとして取り上げ、討論したが、性なるものがいかにして生まれてきたのかという、生命進化の観点から問題を捕らえるものから、性と人間といった性と精神世界との係わりから問題を捕らえるものまで様々な側面があり、それだけに問題を一つに絞り込むことが難しく、全員が一つの問題意識の中で議論することができにくいテーマであった。しかし、皆さん、性と人生との係わりが強いだけに、活発な意見が交わされていたことも事実である。
性を具体的な形で定義することは難しいが、議論の中で次第にはっきりしてきたことは、性(セックス)と言う言葉の意味していることが、男性にとっては、主として性交の意味しか持たないのに対して、女性の側からすると、性交は、性のもつ意味世界のほんの一部の事柄であって、恋心を抱いたり、自身のこころが高められたりするといった精神世界のものに大きなウェイトが置かれているということである。もちろん、男性にしても、対女性との係わりにおいて、女性が抱く性の意味世界と同じ様な世界を感じているのであるが、男性にとっては、性という言葉の示すものが、動物的な性交の意味あいとしてとらえがちであることは確かなような気がする。
- 開催日時
- 平成6年5月26日(木) 14:00〜17:00
- 開催場所
- フジテレビ商品研究所
- 参加者
- 山田、広野、西山、塚田、土岐川、菅沼、竹内、中瀬、奥田、佐藤、望月
討譲内容
今回から、新たなメンバーとして、竹内様、中瀬様、奥田様の三名の方が参加して下さいました。竹内様は、現在NTTに勤務されており、入社当時から、コミュニケーションの本質といった、人間主体的な事柄について研究したいという希望をもたれていたそうです。そんな希望もあって、9年ほど前から通信サービス研究会の幹事をされているとのことです。趣味は、地図を眺めながら、世界中を旅することだそうです。中瀬様は、海洋物理が御専門で、原子力発電所の環境調査や、海洋調査など、地球環境と係わりの深い仕事に従事されていらっしゃいます。向学心旺盛な方で、働きながら、法政大学、慶応大学等で勉学に励んで来られたそうです。仕事が趣味といった感じで、カロリーは会社からもらい、ビタミンは自身の足で得ているというユニークな人生哲学を持っておられる方です。奥田様は、今回の会場を提供していただいたフジテレビ商品研究所に勤務されています。元々は、分子化学が専門で、英国のサザンプトン大学でPhDを取得されておられます。趣味というか、関心の高いことは、研究者がどの様に各人の力を発揮していくかを見ていくことだそうです。それぞれ豊かな経験をお持ちの三名の方が、人間文化研究会に新しい風を吹き込んでくれることを斯待しております。
今回も、前回に引続き選びについて、特に21世紀の遊びと題して討議した。21世紀の遊びについて考える前に、これまでに日本人が考え出した遊びにはどのようなものがあるのか考えてみた。遊びの形態としては、人間の持つ欲求と係わっていることは確かであり、古代の人々にとっての遊びは、人間の最も基本的な欲求である性的欲求との係わりのある遊びが基本にあったように思われる。月明りの元での男と女の戯れなどもひとつの遊びではなかっただろうか。これらの遊びが、動物的欲求から、人間的な欲求に昇華されると、恋文や、恋歌と結び付いたより知的な選びに変化していったように思われる。
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第30回 「遊び」
- 2005-04-08 (金)
- 1994年レポート
- 開催日時
- 平成6年10月28日(金) 14:00〜17:00
- 開催場所
- KDD目黒研究所
- 参加者
- 広野、鈴木、関、竹内、奥田、久能、田中、尾崎、西村、木内、藤井、鈴木(ヒ)、ONTA、望月
討議内容
今回新たに7人のメンバーが人間文化研究会に参加して下さいました。田中様は、1921年生まれ、この研究会においては最も年長者ではありますが、いまなお現役で、人間関係研究所の所長をなさっていらっしゃいます。中国各地を転戦し、その中で生と死の境を何度か経験されたそうです。同じく人間関係研究所から尾崎様、西村様も参加して下さいました。尾崎様は30数年間石油関係の会社で働いていたそうです。西村様は、お米の歴史については相当長い間研究をされており、米飯主食文化の良さを広めようと様々な活動をされているとのことです。木内様は、津田塾大学4年生のお嬢様で、やればできると言うポジティブな信念を持っておられ、何事にも生き生きと取り組んでおられるようです。現在は、卒業論文として、外国人労働者、特にフィリピン人の行動について研究されているとのことです。藤井様は、大阪ガスエネルギー文化研究所に勤務されております。好奇心旺盛な方で、何でも趣味にするのが趣味だと言うことです。体力には自信があり、体力年齢としては17才ぐらいだとの評価を得ているとのこと。鈴木ヒロ子様は、日本情報システム・ユーザー協会に勤務されていらっしゃいます。ユングとの出会いが人生において大きな影響をもたらしたとのことで、現在気についての関心が高く、宇宙エネルギーの存在に気付きつつある昨今であるとのことです。ONTA様は、音楽関係の仕事をなさっており、いくつかのコマーシャルソングを歌ったり、外国人の方々とバンドを作って演奏活動をなさっていらっしゃるとのこと。音楽ビジネスにおいて世界一になることが夢とのことです。以上様々な経験と、バラエティーに富むジェネレーションの新しいメンバーの方々が、人間文化研究会に新たなムードを創出され、様々な角度から議論に参加されることを期待しております。
- 開催日時
- 平成6年9月7日(水) 14:00〜17:00
- 開催場所
- サントリー東京支社
- 参加者
- 広野、塚田、徳永、西山、土岐川、鈴木、竹内、中瀬、奥田、久能、佐藤、望月
討議内容
今回から新たに久能様がこの会に参加して下さいました。久能様は、現在産能大学に勤務されており、企業のメンタルヘルスに係わる仕事に従事されています。趣味は版画で、特に仏像を描くのが終始一貫したテーマであるとのこと。新しい角度からのご意見を斯待しております。
今回からは自由をテーマに話し合った。自由ということを考える前に、不自由さが一体どこからくるかを考えてみると、欲求の満たされなさと関係しているようだ。欲求が自身の能力以上に設定されていると、その欲求を満たそうというとらわれによって不自由さを感じる。ただ、設定された欲求が、自身の本心からやりたいものである場合には、それを満たそうとする行動そのものは、自由であるように思える。冒険家や芸術家が、自身の夢にチャレンジしているその心は、自由そのものであろう。ただ、これらの人が、名声や、金銭的なものを目的にこれらにチャレンジしている場合には、それらに心が捕らわれて、不自由な状態になっているのかも知れない。とらわれなき心が、自由を生み出す源のように思える。
- 開催日時
- 平成6年6月24日(金)〜25日(土)
- 開催場所
- KDD鎌倉荘
- 参加者
- 古館、山田、広野、西山、塚田、土岐川、中瀬、竹内、安達、佐藤、望月
討議内容
今回は、人間文化研究会としては久しぶりの合宿を行った。多忙の中11名の人達が参加され、深夜まで激しくまた内容の濃い討議を行うことができました。今回から、新たに安達様がこの会に参加して下さいました。安達様は、土岐川様と同じ職場に勤務されており、30代前半という若いエネルギーに満ちた高青年です。趣味は、人をいじめることだそうですが、その話ぶりから想像するに、鋭い洞察の中から、思いやりのあるいじめをやっているのだと思います。人間文化研究会の中でも、さわやかないじめで論客達を悩ませてほしいと思います。
今回は、性をテーマとして取り上げ、討論したが、性なるものがいかにして生まれてきたのかという、生命進化の観点から問題を捕らえるものから、性と人間といった性と精神世界との係わりから問題を捕らえるものまで様々な側面があり、それだけに問題を一つに絞り込むことが難しく、全員が一つの問題意識の中で議論することができにくいテーマであった。しかし、皆さん、性と人生との係わりが強いだけに、活発な意見が交わされていたことも事実である。
性を具体的な形で定義することは難しいが、議論の中で次第にはっきりしてきたことは、性(セックス)と言う言葉の意味していることが、男性にとっては、主として性交の意味しか持たないのに対して、女性の側からすると、性交は、性のもつ意味世界のほんの一部の事柄であって、恋心を抱いたり、自身のこころが高められたりするといった精神世界のものに大きなウェイトが置かれているということである。もちろん、男性にしても、対女性との係わりにおいて、女性が抱く性の意味世界と同じ様な世界を感じているのであるが、男性にとっては、性という言葉の示すものが、動物的な性交の意味あいとしてとらえがちであることは確かなような気がする。
- 開催日時
- 平成6年5月26日(木) 14:00〜17:00
- 開催場所
- フジテレビ商品研究所
- 参加者
- 山田、広野、西山、塚田、土岐川、菅沼、竹内、中瀬、奥田、佐藤、望月
討譲内容
今回から、新たなメンバーとして、竹内様、中瀬様、奥田様の三名の方が参加して下さいました。竹内様は、現在NTTに勤務されており、入社当時から、コミュニケーションの本質といった、人間主体的な事柄について研究したいという希望をもたれていたそうです。そんな希望もあって、9年ほど前から通信サービス研究会の幹事をされているとのことです。趣味は、地図を眺めながら、世界中を旅することだそうです。中瀬様は、海洋物理が御専門で、原子力発電所の環境調査や、海洋調査など、地球環境と係わりの深い仕事に従事されていらっしゃいます。向学心旺盛な方で、働きながら、法政大学、慶応大学等で勉学に励んで来られたそうです。仕事が趣味といった感じで、カロリーは会社からもらい、ビタミンは自身の足で得ているというユニークな人生哲学を持っておられる方です。奥田様は、今回の会場を提供していただいたフジテレビ商品研究所に勤務されています。元々は、分子化学が専門で、英国のサザンプトン大学でPhDを取得されておられます。趣味というか、関心の高いことは、研究者がどの様に各人の力を発揮していくかを見ていくことだそうです。それぞれ豊かな経験をお持ちの三名の方が、人間文化研究会に新しい風を吹き込んでくれることを斯待しております。
今回も、前回に引続き選びについて、特に21世紀の遊びと題して討議した。21世紀の遊びについて考える前に、これまでに日本人が考え出した遊びにはどのようなものがあるのか考えてみた。遊びの形態としては、人間の持つ欲求と係わっていることは確かであり、古代の人々にとっての遊びは、人間の最も基本的な欲求である性的欲求との係わりのある遊びが基本にあったように思われる。月明りの元での男と女の戯れなどもひとつの遊びではなかっただろうか。これらの遊びが、動物的欲求から、人間的な欲求に昇華されると、恋文や、恋歌と結び付いたより知的な選びに変化していったように思われる。
- 開催日時
- 平成6年4月12日(火) 14:00〜17:00
- 開催場所
- KDD目黒研究所
- 参加者
- 古館、山田、広野、徳永、土岐川、鈴木、菅沼、関、望月
討議内容
今回から関様が新たなメンバーに加わって下さいました。関様は、東京外国語大学スペイン語学科の四年生のしっかりしたお嬢様です。スポーツなら何でも好きで、中でも特にスキーが得意だそうです。若々しい感性で、人間文化研究会に新しい風を吹き込んでくれるものと期待しています。
今回は、遊びをテーマに議論した。遊びの定義は様々あろうが、大ざっぱに考えてみると、お金が目的ですることが仕事で、金銭的な目的のないものが選びと言えようか。そして、義務とか、時間とかいったものの束縛がないと言うことも遊びの一つの条件であるらしい。それは自由気ままと表現できようか。
遊びの形態には様々なものがあろうが、カイヨワの考えによると、遊びは、競争、偶然、模倣、目まいの四つに分けられるという。このうち、スポーツなどにみられる競争や、賭事などの主役となる偶然は、他者との係わりの中で、他者からの離脱に喜びを感じるものであり、子供の「ごっこ」遊びに代表される模倣や、ディズニーランドの様々な乗り物にみられる目まいは、自我から離脱するところに喜びを感じるものであるという。しかし、これら選びの表面的な形態だけではなく、その本質をさらに掘り下げて考えてみると、そこには、人間の持つ創造性と何等かな係わりが共通にみられるように思える。
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第29回 「場」
- 2005-04-08 (金)
- 1994年レポート
- 開催日時
- 平成6年10月28日(金) 14:00〜17:00
- 開催場所
- KDD目黒研究所
- 参加者
- 広野、鈴木、関、竹内、奥田、久能、田中、尾崎、西村、木内、藤井、鈴木(ヒ)、ONTA、望月
討議内容
今回新たに7人のメンバーが人間文化研究会に参加して下さいました。田中様は、1921年生まれ、この研究会においては最も年長者ではありますが、いまなお現役で、人間関係研究所の所長をなさっていらっしゃいます。中国各地を転戦し、その中で生と死の境を何度か経験されたそうです。同じく人間関係研究所から尾崎様、西村様も参加して下さいました。尾崎様は30数年間石油関係の会社で働いていたそうです。西村様は、お米の歴史については相当長い間研究をされており、米飯主食文化の良さを広めようと様々な活動をされているとのことです。木内様は、津田塾大学4年生のお嬢様で、やればできると言うポジティブな信念を持っておられ、何事にも生き生きと取り組んでおられるようです。現在は、卒業論文として、外国人労働者、特にフィリピン人の行動について研究されているとのことです。藤井様は、大阪ガスエネルギー文化研究所に勤務されております。好奇心旺盛な方で、何でも趣味にするのが趣味だと言うことです。体力には自信があり、体力年齢としては17才ぐらいだとの評価を得ているとのこと。鈴木ヒロ子様は、日本情報システム・ユーザー協会に勤務されていらっしゃいます。ユングとの出会いが人生において大きな影響をもたらしたとのことで、現在気についての関心が高く、宇宙エネルギーの存在に気付きつつある昨今であるとのことです。ONTA様は、音楽関係の仕事をなさっており、いくつかのコマーシャルソングを歌ったり、外国人の方々とバンドを作って演奏活動をなさっていらっしゃるとのこと。音楽ビジネスにおいて世界一になることが夢とのことです。以上様々な経験と、バラエティーに富むジェネレーションの新しいメンバーの方々が、人間文化研究会に新たなムードを創出され、様々な角度から議論に参加されることを期待しております。
- 開催日時
- 平成6年9月7日(水) 14:00〜17:00
- 開催場所
- サントリー東京支社
- 参加者
- 広野、塚田、徳永、西山、土岐川、鈴木、竹内、中瀬、奥田、久能、佐藤、望月
討議内容
今回から新たに久能様がこの会に参加して下さいました。久能様は、現在産能大学に勤務されており、企業のメンタルヘルスに係わる仕事に従事されています。趣味は版画で、特に仏像を描くのが終始一貫したテーマであるとのこと。新しい角度からのご意見を斯待しております。
今回からは自由をテーマに話し合った。自由ということを考える前に、不自由さが一体どこからくるかを考えてみると、欲求の満たされなさと関係しているようだ。欲求が自身の能力以上に設定されていると、その欲求を満たそうというとらわれによって不自由さを感じる。ただ、設定された欲求が、自身の本心からやりたいものである場合には、それを満たそうとする行動そのものは、自由であるように思える。冒険家や芸術家が、自身の夢にチャレンジしているその心は、自由そのものであろう。ただ、これらの人が、名声や、金銭的なものを目的にこれらにチャレンジしている場合には、それらに心が捕らわれて、不自由な状態になっているのかも知れない。とらわれなき心が、自由を生み出す源のように思える。
- 開催日時
- 平成6年6月24日(金)〜25日(土)
- 開催場所
- KDD鎌倉荘
- 参加者
- 古館、山田、広野、西山、塚田、土岐川、中瀬、竹内、安達、佐藤、望月
討議内容
今回は、人間文化研究会としては久しぶりの合宿を行った。多忙の中11名の人達が参加され、深夜まで激しくまた内容の濃い討議を行うことができました。今回から、新たに安達様がこの会に参加して下さいました。安達様は、土岐川様と同じ職場に勤務されており、30代前半という若いエネルギーに満ちた高青年です。趣味は、人をいじめることだそうですが、その話ぶりから想像するに、鋭い洞察の中から、思いやりのあるいじめをやっているのだと思います。人間文化研究会の中でも、さわやかないじめで論客達を悩ませてほしいと思います。
今回は、性をテーマとして取り上げ、討論したが、性なるものがいかにして生まれてきたのかという、生命進化の観点から問題を捕らえるものから、性と人間といった性と精神世界との係わりから問題を捕らえるものまで様々な側面があり、それだけに問題を一つに絞り込むことが難しく、全員が一つの問題意識の中で議論することができにくいテーマであった。しかし、皆さん、性と人生との係わりが強いだけに、活発な意見が交わされていたことも事実である。
性を具体的な形で定義することは難しいが、議論の中で次第にはっきりしてきたことは、性(セックス)と言う言葉の意味していることが、男性にとっては、主として性交の意味しか持たないのに対して、女性の側からすると、性交は、性のもつ意味世界のほんの一部の事柄であって、恋心を抱いたり、自身のこころが高められたりするといった精神世界のものに大きなウェイトが置かれているということである。もちろん、男性にしても、対女性との係わりにおいて、女性が抱く性の意味世界と同じ様な世界を感じているのであるが、男性にとっては、性という言葉の示すものが、動物的な性交の意味あいとしてとらえがちであることは確かなような気がする。
- 開催日時
- 平成6年5月26日(木) 14:00〜17:00
- 開催場所
- フジテレビ商品研究所
- 参加者
- 山田、広野、西山、塚田、土岐川、菅沼、竹内、中瀬、奥田、佐藤、望月
討譲内容
今回から、新たなメンバーとして、竹内様、中瀬様、奥田様の三名の方が参加して下さいました。竹内様は、現在NTTに勤務されており、入社当時から、コミュニケーションの本質といった、人間主体的な事柄について研究したいという希望をもたれていたそうです。そんな希望もあって、9年ほど前から通信サービス研究会の幹事をされているとのことです。趣味は、地図を眺めながら、世界中を旅することだそうです。中瀬様は、海洋物理が御専門で、原子力発電所の環境調査や、海洋調査など、地球環境と係わりの深い仕事に従事されていらっしゃいます。向学心旺盛な方で、働きながら、法政大学、慶応大学等で勉学に励んで来られたそうです。仕事が趣味といった感じで、カロリーは会社からもらい、ビタミンは自身の足で得ているというユニークな人生哲学を持っておられる方です。奥田様は、今回の会場を提供していただいたフジテレビ商品研究所に勤務されています。元々は、分子化学が専門で、英国のサザンプトン大学でPhDを取得されておられます。趣味というか、関心の高いことは、研究者がどの様に各人の力を発揮していくかを見ていくことだそうです。それぞれ豊かな経験をお持ちの三名の方が、人間文化研究会に新しい風を吹き込んでくれることを斯待しております。
今回も、前回に引続き選びについて、特に21世紀の遊びと題して討議した。21世紀の遊びについて考える前に、これまでに日本人が考え出した遊びにはどのようなものがあるのか考えてみた。遊びの形態としては、人間の持つ欲求と係わっていることは確かであり、古代の人々にとっての遊びは、人間の最も基本的な欲求である性的欲求との係わりのある遊びが基本にあったように思われる。月明りの元での男と女の戯れなどもひとつの遊びではなかっただろうか。これらの遊びが、動物的欲求から、人間的な欲求に昇華されると、恋文や、恋歌と結び付いたより知的な選びに変化していったように思われる。
- 開催日時
- 平成6年4月12日(火) 14:00〜17:00
- 開催場所
- KDD目黒研究所
- 参加者
- 古館、山田、広野、徳永、土岐川、鈴木、菅沼、関、望月
討議内容
今回から関様が新たなメンバーに加わって下さいました。関様は、東京外国語大学スペイン語学科の四年生のしっかりしたお嬢様です。スポーツなら何でも好きで、中でも特にスキーが得意だそうです。若々しい感性で、人間文化研究会に新しい風を吹き込んでくれるものと期待しています。
今回は、遊びをテーマに議論した。遊びの定義は様々あろうが、大ざっぱに考えてみると、お金が目的ですることが仕事で、金銭的な目的のないものが選びと言えようか。そして、義務とか、時間とかいったものの束縛がないと言うことも遊びの一つの条件であるらしい。それは自由気ままと表現できようか。
遊びの形態には様々なものがあろうが、カイヨワの考えによると、遊びは、競争、偶然、模倣、目まいの四つに分けられるという。このうち、スポーツなどにみられる競争や、賭事などの主役となる偶然は、他者との係わりの中で、他者からの離脱に喜びを感じるものであり、子供の「ごっこ」遊びに代表される模倣や、ディズニーランドの様々な乗り物にみられる目まいは、自我から離脱するところに喜びを感じるものであるという。しかし、これら選びの表面的な形態だけではなく、その本質をさらに掘り下げて考えてみると、そこには、人間の持つ創造性と何等かな係わりが共通にみられるように思える。
- 開催日時
- 平成6年3月15日(火) 14:00〜17:00
- 開催場所
- サントリー東京支社
- 参加者
- 広野、塚田、鈴木、佐藤、望月
討議内容
今回も前回に引続き場をテーマに話し合った。始めに、前回でも話題になった、電話を用いた沈黙ネットワークとでも言うのか、電話は互いにオンになっている状態で、それぞれ語ることなくして、共有な空間を生み出している人達の心理状態について、場との係わりから討議した。
これは、会合において、何にも語らない状態で参加していてもその人の存在が、語るものの心理状態に微妙に影響を与えることと同じように、電話ネットワークという存在そのものが、それを用いている人の心に、あるイマジネーションを湧起しているのであろう。しかし、会議において、発言しなくても存在している人の存在感は、それを見る者の五感に直接なんらかな情報を与えているであろうが、電話の沈黙ネットワークの場合には、直接把握できる刺激は全くないものと考えられる。すなわち、そのネットワークで結ばれた者同志は、物理的な空間を共有していないのに対して、会議の場合には、物理的な空間を共有している。
何をもって物理的空間と称するかの議論は別として、沈黙ネットワークでは、その場で得られる外部的な刺激としては、電話が他の人に連っているというイメージだけである。この感覚は、実際に体験した中で議論しないと意味をなさないが、我々は、日常生活の中で、独り言を言ったり、日記をつけたり、はたまたペットを飼ってそれらに話しかけたりしているのは、自身の無意識の世界を、それらに映し出しているのではなかろうか。沈黙ネットワークは、自分ではどうしようもない無意識の世界を、安定にさせておくためのようにも思える。そして、そこでは、沈黙ネットワークによって、結ばれているという共通の場が生まれているのではないだろうか。場の一つのあり方として、他者との係わりから生まれてくる何かであるとするならば、沈黙ネットワークは、結ばれているというイメージによって、新たに生まれてくる場の一形態なのであろう。
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第28回 「場」
- 2005-04-08 (金)
- 1994年レポート
- 開催日時
- 平成6年10月28日(金) 14:00〜17:00
- 開催場所
- KDD目黒研究所
- 参加者
- 広野、鈴木、関、竹内、奥田、久能、田中、尾崎、西村、木内、藤井、鈴木(ヒ)、ONTA、望月
討議内容
今回新たに7人のメンバーが人間文化研究会に参加して下さいました。田中様は、1921年生まれ、この研究会においては最も年長者ではありますが、いまなお現役で、人間関係研究所の所長をなさっていらっしゃいます。中国各地を転戦し、その中で生と死の境を何度か経験されたそうです。同じく人間関係研究所から尾崎様、西村様も参加して下さいました。尾崎様は30数年間石油関係の会社で働いていたそうです。西村様は、お米の歴史については相当長い間研究をされており、米飯主食文化の良さを広めようと様々な活動をされているとのことです。木内様は、津田塾大学4年生のお嬢様で、やればできると言うポジティブな信念を持っておられ、何事にも生き生きと取り組んでおられるようです。現在は、卒業論文として、外国人労働者、特にフィリピン人の行動について研究されているとのことです。藤井様は、大阪ガスエネルギー文化研究所に勤務されております。好奇心旺盛な方で、何でも趣味にするのが趣味だと言うことです。体力には自信があり、体力年齢としては17才ぐらいだとの評価を得ているとのこと。鈴木ヒロ子様は、日本情報システム・ユーザー協会に勤務されていらっしゃいます。ユングとの出会いが人生において大きな影響をもたらしたとのことで、現在気についての関心が高く、宇宙エネルギーの存在に気付きつつある昨今であるとのことです。ONTA様は、音楽関係の仕事をなさっており、いくつかのコマーシャルソングを歌ったり、外国人の方々とバンドを作って演奏活動をなさっていらっしゃるとのこと。音楽ビジネスにおいて世界一になることが夢とのことです。以上様々な経験と、バラエティーに富むジェネレーションの新しいメンバーの方々が、人間文化研究会に新たなムードを創出され、様々な角度から議論に参加されることを期待しております。
- 開催日時
- 平成6年9月7日(水) 14:00〜17:00
- 開催場所
- サントリー東京支社
- 参加者
- 広野、塚田、徳永、西山、土岐川、鈴木、竹内、中瀬、奥田、久能、佐藤、望月
討議内容
今回から新たに久能様がこの会に参加して下さいました。久能様は、現在産能大学に勤務されており、企業のメンタルヘルスに係わる仕事に従事されています。趣味は版画で、特に仏像を描くのが終始一貫したテーマであるとのこと。新しい角度からのご意見を斯待しております。
今回からは自由をテーマに話し合った。自由ということを考える前に、不自由さが一体どこからくるかを考えてみると、欲求の満たされなさと関係しているようだ。欲求が自身の能力以上に設定されていると、その欲求を満たそうというとらわれによって不自由さを感じる。ただ、設定された欲求が、自身の本心からやりたいものである場合には、それを満たそうとする行動そのものは、自由であるように思える。冒険家や芸術家が、自身の夢にチャレンジしているその心は、自由そのものであろう。ただ、これらの人が、名声や、金銭的なものを目的にこれらにチャレンジしている場合には、それらに心が捕らわれて、不自由な状態になっているのかも知れない。とらわれなき心が、自由を生み出す源のように思える。
- 開催日時
- 平成6年6月24日(金)〜25日(土)
- 開催場所
- KDD鎌倉荘
- 参加者
- 古館、山田、広野、西山、塚田、土岐川、中瀬、竹内、安達、佐藤、望月
討議内容
今回は、人間文化研究会としては久しぶりの合宿を行った。多忙の中11名の人達が参加され、深夜まで激しくまた内容の濃い討議を行うことができました。今回から、新たに安達様がこの会に参加して下さいました。安達様は、土岐川様と同じ職場に勤務されており、30代前半という若いエネルギーに満ちた高青年です。趣味は、人をいじめることだそうですが、その話ぶりから想像するに、鋭い洞察の中から、思いやりのあるいじめをやっているのだと思います。人間文化研究会の中でも、さわやかないじめで論客達を悩ませてほしいと思います。
今回は、性をテーマとして取り上げ、討論したが、性なるものがいかにして生まれてきたのかという、生命進化の観点から問題を捕らえるものから、性と人間といった性と精神世界との係わりから問題を捕らえるものまで様々な側面があり、それだけに問題を一つに絞り込むことが難しく、全員が一つの問題意識の中で議論することができにくいテーマであった。しかし、皆さん、性と人生との係わりが強いだけに、活発な意見が交わされていたことも事実である。
性を具体的な形で定義することは難しいが、議論の中で次第にはっきりしてきたことは、性(セックス)と言う言葉の意味していることが、男性にとっては、主として性交の意味しか持たないのに対して、女性の側からすると、性交は、性のもつ意味世界のほんの一部の事柄であって、恋心を抱いたり、自身のこころが高められたりするといった精神世界のものに大きなウェイトが置かれているということである。もちろん、男性にしても、対女性との係わりにおいて、女性が抱く性の意味世界と同じ様な世界を感じているのであるが、男性にとっては、性という言葉の示すものが、動物的な性交の意味あいとしてとらえがちであることは確かなような気がする。
- 開催日時
- 平成6年5月26日(木) 14:00〜17:00
- 開催場所
- フジテレビ商品研究所
- 参加者
- 山田、広野、西山、塚田、土岐川、菅沼、竹内、中瀬、奥田、佐藤、望月
討譲内容
今回から、新たなメンバーとして、竹内様、中瀬様、奥田様の三名の方が参加して下さいました。竹内様は、現在NTTに勤務されており、入社当時から、コミュニケーションの本質といった、人間主体的な事柄について研究したいという希望をもたれていたそうです。そんな希望もあって、9年ほど前から通信サービス研究会の幹事をされているとのことです。趣味は、地図を眺めながら、世界中を旅することだそうです。中瀬様は、海洋物理が御専門で、原子力発電所の環境調査や、海洋調査など、地球環境と係わりの深い仕事に従事されていらっしゃいます。向学心旺盛な方で、働きながら、法政大学、慶応大学等で勉学に励んで来られたそうです。仕事が趣味といった感じで、カロリーは会社からもらい、ビタミンは自身の足で得ているというユニークな人生哲学を持っておられる方です。奥田様は、今回の会場を提供していただいたフジテレビ商品研究所に勤務されています。元々は、分子化学が専門で、英国のサザンプトン大学でPhDを取得されておられます。趣味というか、関心の高いことは、研究者がどの様に各人の力を発揮していくかを見ていくことだそうです。それぞれ豊かな経験をお持ちの三名の方が、人間文化研究会に新しい風を吹き込んでくれることを斯待しております。
今回も、前回に引続き選びについて、特に21世紀の遊びと題して討議した。21世紀の遊びについて考える前に、これまでに日本人が考え出した遊びにはどのようなものがあるのか考えてみた。遊びの形態としては、人間の持つ欲求と係わっていることは確かであり、古代の人々にとっての遊びは、人間の最も基本的な欲求である性的欲求との係わりのある遊びが基本にあったように思われる。月明りの元での男と女の戯れなどもひとつの遊びではなかっただろうか。これらの遊びが、動物的欲求から、人間的な欲求に昇華されると、恋文や、恋歌と結び付いたより知的な選びに変化していったように思われる。
- 開催日時
- 平成6年4月12日(火) 14:00〜17:00
- 開催場所
- KDD目黒研究所
- 参加者
- 古館、山田、広野、徳永、土岐川、鈴木、菅沼、関、望月
討議内容
今回から関様が新たなメンバーに加わって下さいました。関様は、東京外国語大学スペイン語学科の四年生のしっかりしたお嬢様です。スポーツなら何でも好きで、中でも特にスキーが得意だそうです。若々しい感性で、人間文化研究会に新しい風を吹き込んでくれるものと期待しています。
今回は、遊びをテーマに議論した。遊びの定義は様々あろうが、大ざっぱに考えてみると、お金が目的ですることが仕事で、金銭的な目的のないものが選びと言えようか。そして、義務とか、時間とかいったものの束縛がないと言うことも遊びの一つの条件であるらしい。それは自由気ままと表現できようか。
遊びの形態には様々なものがあろうが、カイヨワの考えによると、遊びは、競争、偶然、模倣、目まいの四つに分けられるという。このうち、スポーツなどにみられる競争や、賭事などの主役となる偶然は、他者との係わりの中で、他者からの離脱に喜びを感じるものであり、子供の「ごっこ」遊びに代表される模倣や、ディズニーランドの様々な乗り物にみられる目まいは、自我から離脱するところに喜びを感じるものであるという。しかし、これら選びの表面的な形態だけではなく、その本質をさらに掘り下げて考えてみると、そこには、人間の持つ創造性と何等かな係わりが共通にみられるように思える。
- 開催日時
- 平成6年3月15日(火) 14:00〜17:00
- 開催場所
- サントリー東京支社
- 参加者
- 広野、塚田、鈴木、佐藤、望月
討議内容
今回も前回に引続き場をテーマに話し合った。始めに、前回でも話題になった、電話を用いた沈黙ネットワークとでも言うのか、電話は互いにオンになっている状態で、それぞれ語ることなくして、共有な空間を生み出している人達の心理状態について、場との係わりから討議した。
これは、会合において、何にも語らない状態で参加していてもその人の存在が、語るものの心理状態に微妙に影響を与えることと同じように、電話ネットワークという存在そのものが、それを用いている人の心に、あるイマジネーションを湧起しているのであろう。しかし、会議において、発言しなくても存在している人の存在感は、それを見る者の五感に直接なんらかな情報を与えているであろうが、電話の沈黙ネットワークの場合には、直接把握できる刺激は全くないものと考えられる。すなわち、そのネットワークで結ばれた者同志は、物理的な空間を共有していないのに対して、会議の場合には、物理的な空間を共有している。
何をもって物理的空間と称するかの議論は別として、沈黙ネットワークでは、その場で得られる外部的な刺激としては、電話が他の人に連っているというイメージだけである。この感覚は、実際に体験した中で議論しないと意味をなさないが、我々は、日常生活の中で、独り言を言ったり、日記をつけたり、はたまたペットを飼ってそれらに話しかけたりしているのは、自身の無意識の世界を、それらに映し出しているのではなかろうか。沈黙ネットワークは、自分ではどうしようもない無意識の世界を、安定にさせておくためのようにも思える。そして、そこでは、沈黙ネットワークによって、結ばれているという共通の場が生まれているのではないだろうか。場の一つのあり方として、他者との係わりから生まれてくる何かであるとするならば、沈黙ネットワークは、結ばれているというイメージによって、新たに生まれてくる場の一形態なのであろう。
- 開催日時
- 平成6年1月31日(月) 14:00〜17:00
- 開催場所
- サントリー東京支社
- 参加者
- 古館、高岡、広野、徳永、西山、土岐川、鈴木、菅沼、佐藤、望月
討議内容
今回からは場をテーマに話し合った。場をテーマとして取り上げた理由としては、私(望月)が、これまでサービスに関する研究の過程で、人間の欲求する基本的な対象物として、<物>、<情報>、<場>という三つの要素があるということ、また、人間の欲求の方向牲が、<物>から<情報>へ、<情報>から<場>へと変化してしていくという仮定のうえで、21世紀は、<場>の時代ではないかという予感があったからです。これらの三つの要素と人間の意識との係わりを見てみると、<物>としては、機能が明確になっていて、主として、人間の意識の世界に根ざした欲求であることははっきりしている。次に<情報>としては、何等かなはっきりした意味を持った情報と、絵画や音楽といった感性との係わりの強い情報とがあり、意識の世界と無意識の世界との両方に係わりがある欲求であろう。次に<場>になると、その多くが、無意識の世界と係わってきているように思える。先の<物>から<情報>へ、<情報>から<場>へという変化は、人間の意識から無意識への歩みのように思える。
場を一言で定義することは難しいが、自分自身を中心にして考えるならば、自分自身と自然との係わりから生まれてくる場、人との係わりの中で生まれてくる場、そして、瞑想などのときに一番良く分かるのかもしれないが、自身の気付いていない無意識の世界との係わりから生まれてくる場の三つがありそうだ。しかし、これらは、別々に存在しているのではなく、それぞれがある重みを持ちながら相互に関係し合って心に影響を与えているように思える。
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